ZABADAKの音楽

ここでは僕が大好きなアーティスト「ZABADAK」についてのまとめ、そして
所持アルバムについて語っていこうと思います。

デビュー前~トリオ期

84年、ケイト・ブッシュの音楽に衝撃を受けた吉良知彦さんが
自主制作レコード「AFTER THE MATTER」を発表。
すでにこの時点で代表曲「ポーランド」「オハイオ殺人事件」の
原曲が存在し、ZABADAKの母体となる。
85年「PARCOオルガン坂大賞」に応募、グランプリは逃すものの、
審査員の一人であった立川直樹さんから声がかかり
吉良知彦さん、上野洋子さん、松田克志さんの3人で結成。

当初はバンド名が決まっておらず「プロジェクトK」のままだった。
レコード会社からバンド名を早く決めるように言われ
スタジオのレコードのコレクションから
「いいのがあったらもらっちゃおうぜ」と適当に探していたところ
偶然見つけたアルバムの曲「zabadak」を見つけ
点々がいっぱいで字面が面白いという理由で決定。
86年にミニアルバム「ZABADAK-I」でデビュー。
ライブ活動の傍らCM音楽などを手掛け、注目を浴びる。
87年「WATER GARDEN」リリース後に松田さんが脱退。

デュオ期~のれん分け

89年リリースの「飛行夢」はアイルランドのスタジオにてトラックダウン、
ZABADAK独自の世界観を築き上げる。
そして90年「遠い音楽」をリリース。
上野さんの透明感溢れる歌声、吉良さんの美しく緻密なサウンドは人々を惹きつけ
ZABADAKの長いキャリアの中でも重要な時期となる。
91年「私は羊」リリース。この後に上野さんは
「ZABADAKをやめたい」と言っていたそうだ。
そして93年にデュオ期最後のアルバム「桜」をリリース。
「のれん分け」コンサートを最後に上野洋子さん脱退。

ソロ期~第2デュオ期

吉良知彦ソロユニットとなり、作品を発表する傍ら
劇団集団キャラメルボックスへの音楽提供も行う。
その他、劇団ひまわりミュージカル「空色勾玉」の音楽担当、
「クロノクロス」のED曲の演奏、「おかあさんといっしょ」の楽曲、
「狼と香辛料」のOP曲などで活躍。
2011年「ひと」のリリースと共に、吉良さんの正妻であり長年ZABADAKを支えてきた
小峰公子さんが正式メンバーとして加入、再びデュオユニットとなる。
「プログレナイト」などライブを精力的に行い
2015年「ここが奈落なら、きみは天使」をリリース。
2016年7月、吉良知彦さん逝去。8月にお別れ会「かたみわけ」。
その後の活動は小峰公子とサポートメンバーによって継続すると発表。
小峰さんがのれんを引き継ぐ形となった。

ZABADAKと私

僕が最初にZABADAKという名前を知ったのは、そんなに昔の事ではないのですが
民族音楽調のアルバムを探して色んなアーティストを辿っている時でした。
偶然耳にした「ガラスの森」に惹かれ、色々調べていくうちに
この曲が87年にリリースされていた事に衝撃を受けました。
国内で民族音楽調多重コーラスがこの時代からすでにあったなんて……!
そしてこの透明感溢れる世界観の虜になった自分は
初期の曲を集めたベスト盤から中心に集めて聴くようになりました。

当時のレーベルがすでになくなっている関係上、通常のアルバムどれもが廃盤、
ほぼ入手困難でもっと早く知っていれば……と悔しい思いをしていたものです。

今はどんな曲を演奏されているんだろう、と最新アルバムを聴いてみて
初期の頃とはだいぶ違う曲調にびっくり!しかし次第に
「ミュージシャンが表現したいもの」を汲み取れるようになってきた自分は
そのプログレ感溢れる演奏に強く惹かれていくようになってきました。

そしてファン歴も短いのにも関わらずのれんわけ前の音楽性などを
考察してツイッターで呟いていたりしていたのですが
何故か吉良さんご本人に見つかってリツイートされたり(笑)
嬉し恥ずかしさに動揺しつつも、こういうさりげないファンの呟きにも
しっかり目を通しているんだなあってすごく思いました。

少し脱線してしまうのですが、M3という音楽のイベントで
u-fullというアーティストと出会いました。
偶然通りかかり、ジャケットの龍が気になり、そして試聴し……
「五つの橋」に通じるような情熱的でノスタルジックな世界観に
一発で惹かれてアルバムを入手。そしていただいたペーパーに目を通すと
なんと吉良さんのコメントが寄せられており、思わず慌てて戻って
「ZABADAKとコラボされるんですか!?」と訊ねてしまいました(笑)
そしてZABADAKが音楽活動をするきっかけになった事、
コラボが実現し夢が叶ったというお話を伺い
これは是非ライブで聴きに行かねば!と決意しました。

ずっとCDで音楽を聴いていた自分、それまで一度もZABADAKの演奏を
聴きに行った事がなくてこれが初めての事でした。

そしていよいよライブ。ZABADAKの吉良さんと
ZABADAKを原点とするアーティスト達による夢の共演。
「harvest rain」や「遠い音楽」といったZABADAKの名曲の数々を
生で聴いた時、大きな衝撃を受けました。
紡がれた音たちが合わさり、まるで音楽そのものが生きているかのような臨場感。
それまでの自分の、音楽の聴こえ方がガラリと変わった瞬間でした。

吉良さんの演奏される姿は本当に大きく、音楽の父という風格で……
でもトークとなると人間味溢れるお茶目な一面があり、着飾らない気さくなお父さんという印象で。
音楽だけでなくこういった面も、いろんなミュージシャンが惹かれる理由なんだなと
すごく感じました。

ライブ後、u-fullのyukaさんが吉良さんに、自分がZABADAKの大ファンであるということを
伝えてくださり、それが初めて吉良さんと直接話する機会となりました。
ものすごく緊張して、自分が何を言ったのかよく覚えてません(笑)

そして半年後、同じライブハウスで再びZABADAKに影響を受けたミュージシャンたちによる演奏。
カバー演奏、ZABADAKメドレーと、本当にZABADAK愛に満ちたライブでした。
この時は吉良さんが演奏されてなかったのですが、ライブ後にいらっしゃっていたので
思い切って声をかけてみました。
そしてのれん分け前の曲も、今の曲も、ずっと聴いていてどれも大好きだと直接伝えました。
これが、最後になってしまいました。

それから僅か1か月後……突然の吉良さん訃報の知らせ。
あまりにも急なことに、頭が真っ白でした。
つい最近まで元気そうに呟いていたし
これからもライブツアーでいっぱい演奏が聴けると思っていた。
あまりにも大きい存在を失った、そのショックから
立ち直れなくて絵が描けなくなってしまっていた。

悲しみの中で迎えた1か月語の吉良さんお別れの会「かたみわけ」。
ZABADAKと関わりの深いミュージシャン、スタッフ、色々な方のお話を貴重なお話を聞き
吉良さんの人柄、そしてZABADAKの音楽性をさらに知る事ができた。
そして演奏パートでの会場参加型の合唱で「遠い音楽」を歌うとき
のれん分け以降ZABADAKと関わりのなかった上野洋子さんの登場。
まさかの本家による遠い音楽。夢のような出来事でした。

半年とちょっとで、自分にとっての音楽が大きく変わりました。
音楽がないと絵が描けないどころか、音楽がないと生きていけない……
それぐらい、自分にとって大きな存在になっていました。

吉良さん、素晴らしい音楽をありがとう。

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